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知ろう!学ぼう!

福島被災地ツアー

先日ブリオは、「La Porta di Aphrodite 89 ラ・ポルタ・ディ・アフロディーテ89」さん主催の、2日間にわたる福島ツアー「2/23・24 犬と猫と人間と、牛。 もくもく訪問ツアーin ふくしま」に参加してきました。

このツアーは、いわき市で開催される「犬と猫と人間と2」の上映会&トークイベントを観たあと、映画に登場した「LYSTA~動物たちに光と再生を」さんや「希望の牧場・やまゆりファーム」さん、そして福島県動物救護本部が運営する「三春シェルター」さんを視察をします。

震災から丸3年が経ちました。震災後の問題は、まだまだ解決するどころか何も変わっていません。わたしたちはこのことに解決の見通しをつけなければ、「真の平和」は訪れないでしょう。まずその現実を知り、そして伝え広め、何ができるのか考えるツアーになりました。

希望の牧場

「犬と猫と人間と2 動物たちの大震災」上映会とトークイベント「福島の『犬と猫と人間』は、今… ~被災した動物たちと飼い主の“これから”を考える~」

「犬と猫と人間と2 動物たちの大震災」を観たあとのトークイベントでは、宍戸監督と、現地で被災ペットの保護活動をしている「LYSTA 動物たちに光と再生を」の鈴木さん、被災者でもある「ちーむぼんぼん」のもるさん、そして同じく被災した千代田信一さんと高橋のり子さんのお話しがありました。

被災し大変なご苦労をされた高橋さんと千代田さんのお話しをご紹介します。

高橋のり子さん

震災当時、6頭の犬と暮らしていた高橋さんは、そのうちの比較的小さくて吠えない1頭とその後を過ごしました。
少し大きめのトイプードルの2頭は、友人や知人に預かってもらい、残りの3頭も知り合いのブリーダーや友人に預かってもらったそうです。ご自身も避難生活を余儀なくされている中、その時々で預かり先を探したり、高橋さんのもとに置いたりと、その対応にとても苦労されたそうです。
同行避難することができたとしても、実はその後、避難先で一緒に過ごすことができず、ペットを手放す人も多くいたそうです。

高橋さんはこう言います。

今みなさまが同じように震災にあったと考えた時、現在飼っている犬や猫、もしくはこれから迎え入れようとする犬猫の頭数について、一緒に連れて逃げられるか今一度よく考えて欲しい。また連れて行くことが出来たとしても、その後の避難生活になった際、避難先のアパートや仮設住宅で、現在の頭数を飼うことが可能なのか考えて欲しい。そして犬猫、特に猫もキャリーに入れて大人しく過ごせるトレーニングが大切だと話してくださいました。

千代田信一さん

千代田信一さんは、原発からほど近い双葉町で家族6人と犬のコロ君、猫のミーちゃん、そしてヤギの親子と暮らしていました。
震災後、半径20km圏内の住民に避難指示が出され、双葉町は「警戒区域」に指定されました。2、3日で戻れるだろう、そう思った千代田さんは、動物たちをそのまま家に置いて行きました。しかし家に戻れたのはそれから40日後。ヤギの親子は餓死、コロ君とミーちゃんは動物愛護団体の給餌活動のおかげで生き延びていましたが、屋外で放射能汚染されている犬猫を圏外に持ち出すことは厳しく禁じられ、千代田さんはコロ君の鎖を解き放ち置いていくしか方法はありませんでした。
その後、給餌活動で生きながらえたコロ君は、いわき市の「LYSTA」に保護。ミーちゃんはいまだ見つからず。
千代田さんはその後、千葉県四街道市の借上げ住宅へ引越し、月に一度はいわき市の「LYSTA」に通いました。放浪中、表情もすさみ痩せ細っていたコロ君も、「LYSTA」での穏やかな生活のおかげでだんだんと落ち着きを取り戻し、2013年10月「LYSTA」を卒業、現在は千葉市で家族とともに暮らしています。

千代田さんはこう言います。

地震のあと、娘を迎えに行きたくても電話も通じず動揺している中、浪江、大熊、双葉に避難指示が出ました。
とにかく「逃げろ!原発が危ないから逃げろ!!」と言われ、そんな中とてもじゃないけど動物たちに目を向ける余裕などなかった…。隣に住んでいる老夫婦にさえ言葉をかける余裕などなかった…。今考えるとヤギに餌をやったのか、それさえ記憶になくただ避難するしかありませんでした。
その後放射能の件で転々とさせられ、しかもペット(愛犬たち)と暮らせる場所を探し続け、やっと見つけた現在の住まい。そんな私たちにとって、原発を再稼働するなんてとんでもないこと。
まずは私たちの生活を返してほしい、そこから始めるべきです。みなさんはこのことをどう思われますか?と、千代田さんの涙を流しながらの問いかけに誰もが胸が張り裂けそうでした。
私たちが想像もできない当時の切迫した状況を、悲痛な思いで語ってくださいました。
家族とも言えるペットを、どうして一緒に連れて逃げなかったのだろう、そう言うのは簡単です。当時の状況は、私たちが想像もできないくらい窮追した状態だったのです。

LYSTA~動物たちに光と再生を

その後いわき市にある「LYSTA~動物たちに光と再生を」を視察しました。こちらは前述した千代田さんのコロ君がお世話になっていた団体です。
ここの犬たちは、昼間は外でのんびりとボランティアさんにお散歩やお世話をしてもらい、天気の悪い日や夜は犬舎でお休みします。
関東からフードを持ってきてくれる人も大勢いるとのこと。取材に応じてくれたボランティアさんも、千葉県からいらしている方でした。
代表の鈴木さんからは、「報道では取り上げないけど帰還困難区域にはまだ犬や猫たちがたくさん残っていると」いうお話しを聞きました。「活動内容を見て伝えて欲しい、その上で何が出来るか考えていただきたい」とのことです。

LYSTA~動物たちに光と再生を
〒970-0101 福島県いわき市平下神谷字堤原148-2
TEL:080-5732-0377
MAIL:lystoanimals2011@gmail.com
ホームページ:LYSTA~動物たちに光と再生を

「希望の牧場~ふくしま~」・「やまゆりファーム 」

次に訪れたのは、福島第一原発から14キロ地点、警戒区域に指定された福島県浪江町にある「希望の牧場」。
ここには放射能に汚染され、国から殺処分を命ぜられた牛約350頭ほどを生かし続けています。
「経済動物」としての価値は失いましたが、それでも今を生きている「いのち」の群れ、そしてその「いのち」を守り抜くべく真正面から向き合う人々の姿があります。ここは目の前にある「いのち」の意味を考えさせられる場所なのです。
当日は、やまゆりファーム代表の岡田久子さんと、現在のボランティアスタッフ、植田秀蔵さんから現状についてご説明をしていただきました。牧場入り口には、たくさんのロールが積んでありますが、見た目ほど食べられるものはなく、旧警戒区域内の牧草ロールの供給が絶たれた今、牛たちの餌の確保が大変困難な状況です。せっかくの400kgのワラも汚染ワラで傷みが激しいことから牛たちも食べてくれません。
今ではあんこ屋さんからあんカスを、農家のお宅からりんごカスなどを無料で提供していただいている状態です。食糧は無料でも、運搬費に1ヶ3,000円、10ヶ積むと30,000円が必要です。

希望の牧場~ふくしま~
やまゆりファーム

福島県動物救護本部運営「三春シェルター」

私たちを迎えてくれた渡辺獣医師が、当時の状況、そして現在の様子について説明をしてくださいました。
4月22 日をもって福島第一原発半径 20 ㎞圏内は、警戒区域として設定されました。その後住民の一時立入りと連動し、行政は犬猫の保護にあたりました。その間、民間団体が救護活動を行いつながった命もあった一方で、勝手な動物の持ち去りや、返還の際の高額な金銭トラブルなどの問題がありました。行政は犬猫の所有権の問題から、住民に警戒区域内に一時避難する際、犬猫をゲージに入れるか繋ぐようお願いし、そういった犬猫の保護にあたりました。
その後約2年半の時間をかけ、犬猫ともにかなりの頭数が元の飼い主さんや新しいご家族のもとへ旅立ちました。現在犬31匹、猫110匹が収容されています。数は減ってきてはいるものの、すべての子に里親さんが見つかることは今の時点では困難です。ですがこちらは緊急避難用の一時シェルターのため、どうにか育成し、いつの日か終らせる必要があります。
一方所有権を放棄せず、シェルターに自分の犬猫を預けたまま面会もない飼い主の問題もあります。シェルターにいる動物の先のことをそろそろ考えて欲しい、そうお話しされていました。
猫舎では収容当初、一匹ずつケージに入れられ積まれていました。スタッフの世話とここまでの年月を経て、現在は順化し一部屋に数匹ずつ入っています。

福島県動物救護本部 三春シェルター
ホームページ:http://www.fuku-kyugo-honbu.org/
【事務局】
公益社団法人福島県獣医師会内
〒960-8043 福島市中町7-17 ふくしま中町会館5階
TEL:024-522-3921 FAX:024-522-3928
【三春シェルター】
TEL/FAX:024-983-8330

各団体は、「義援金・ボランティア・里親」この3つを必要としています。
東日本大震災は、地震・津波・原発と大きな爪跡を残し、3年経った今でも多くの人と動物たちに物質的、精神的被害をもたらしています。
私たち個々が今なお続くこの状況を、3年前に起きた過去のものと風化せず向き合うことが必要です。

「義援金・ボランティア・里親」たとえこの3つができなくても、このような状況がまだ過去のものではないということを知り、ご家族や周りの友人、職場の同僚、近所の散歩仲間、ブログやfacebook、twitter等のSNSで、少しでも広めることができれば、3つのうちのどれかにつながることがあるかもしれません。そんな地道な活動も支援のひとつです。

プロフィール

今回視察した団体及び関係者ご紹介

La Porta di Aphrodite 89 (ラ・ポルタ・ディ・アフロディーテ89)

La Porta di Aphrodite 89 (ラ・ポルタ・ディ・アフロディーテ89)

LOHASクリエイトサロン

自然・動物・人の心地よい暮らしのご提案=健康と環境の保護を最優先し、持続可能な社会のあり方を追求するライフスタイルのご提案

ホームページ: http://aphrodite89.com/