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知ろう!学ぼう!

講演会 - 福島から福岡へ、受け継がれた教訓~原発事故警戒区域レスキューと福岡VMAT~

先日ブリオは、「福島動物ゆるマジ会」さん主催の 「Vol.5 <防災の日>特別編」講座に参加してきました。
今回の講座は、動物たちに多くの苦難をもたらした東日本大震災をきっかけにまとめた、救護活動のガイドラインから福岡県における災害時動物救護全般の流れと、平成25年度に結成された災害派遣獣医療チーム(VMAT)についてのお話しです。

原発事故警戒区域レスキューと福岡VMAT

これまでの大規模災害におけるその後の対応というと、まず行政による災害時動物救護本部が設置されるわけですが、複数の組織による混合本部のため、指揮や活動に即断力がありません。また、まずは人命優先の対策で行政は手一杯になってしまいます。 それにより動物対策は後手に回り、放浪動物や不明動物の増加、そしてシェルターの規模が拡大することでスタッフやボランティアの確保が難しくなります。よってシェルター内の動物のケアが行き届かず、それに対する批判や、また維持費の増大といった流れがおきていました。 この流れを繰り返さない新しい対応は、

そこで、福岡県獣医師会では、さまざまな角度より福岡で起こりうる災害について分析し、どのようにして動物たちの救護活動を行 うかというガイドラインをまとめました。

ガイドラインのPOINT!

  1. VMAT(災害派遣獣医療チーム)の設置
  2. 行政など諸機関との事前協定締結
  3. 協力獣医師、協力動物看護師、協力動物病院などの登録
  4. 初期フェイズの充実とその後の行政との連携
  5. シュミレーションをもとにした日常の訓練

VMATとは

セミナー風景

獣医師、動物看護士など1チーム4~5名で構成され、大規模災害や多くの傷病動物が発生した事故などの現場に、行政の指示を待たずに急性期(おおむね48時間以内)に活動できる機動性を持った専門的訓練を受けた獣医療チームのことです。

これまで2回に渡るVMAT認定講習会では、VMATの運用から災害シュミレーション、また動物の救急処置やシェルター作業と管理、そして福岡市消防局の協力のもと救命講習実習などが行われ多くのことを学んだそうです。

協力システムについて

協力システムについて

災害発生時には、VMATだけでなく、各種シェルターやそれを支える協力獣医師、そして自らの入院施設などを提供して被災動物を保護する協力動物病院などの獣医師の協力が必要です。

また、獣医療関係者だけでなく動物看護士やトレーナー、そしてトリマーなどの動物に関連する専門職の協力、さらには熱意と行動力を持ってその活動を支える動物愛護に関連する団体や一般のボランティア、人命を助ける救助犬など、さまざまな方向性を持った多くの協力が重要となります。

そしてそれを調整し、指揮する実践部隊がVMATの役目でもあります。

公益社団法人 福岡獣医師会による災害時動物救護体制を支える人々

福岡県獣医師会の活動

  • VMAT(災害派遣獣医療チーム)
  • 協力動物病院
  • 協力トリマー
  • 協力獣医師
  • 飼育ボランティア
  • 協力動物看護士
  • 一般ボランティア
  • その他
  • 協力訓練士

今後の取り組みについて

福岡で結成されたVMATは全国初の事例です。
原発を近隣に抱える自治体と獣医師会においては、これまでの自然災害のみならず原子力事故に関する災害も想定した対応が必要です。
各地でVMATが結成されれば、その地域性を考えた救護ガイドラインが示され、官民一体となった動物救護体制が実現されるといえるでしょう。それにより各地域との連携もとりやすなります。

最後に船津先生はおっしゃいました。

「忘れない努力をすること」そして「負ける訓練をすること」

私たち飼い主ができることは、動物の命を守るために、「同行避難」という言葉を永遠に語り継いでいく覚悟とともに、同行避難をスムーズに行うための日頃の訓練と準備が大切です。
そして動物の好き嫌いとは関係なく、同行避難が日本人として「あたりまえ」のことになるようにしていく必要があるでしょう。

プロフィール

ハーレー動物病院

獣医師 船津敏弘先生

ハーレー動物病院は大切な家族であるわんちゃん、ねこちゃんを「わが子をみるこころで診療すること」を基本方針とする動物病院です。

ハーレー動物病院

ホームページ:ハーレー動物病院

TEL:093-244-5980

福島動物ゆるマジ会

「福島の動物救護に関わりたい人の、ゆるいけど真面目な情報交換会(略称:福島動物ゆるマジ会)」は、福島に行ってる人、これから行こうと思ってる人、いろいろな形で支援しようと考えている人…そんな人たちが集まり、福島の動物救護活動に関する情報交換会兼勉強会を、ユルく、しかし真面目に行っている会です。