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Pick up!!! - ブリオのおススメ映画:犬と猫と人間と2&宍戸監督インタビュー

犬と猫と人間と2&宍戸監督インタビュー

前作「犬と猫と人間と」から4年、ふたたび動物の命について語られます。
今回は東日本大震災で被災した動物たちのドキュメンタリー。ともに生きる命について考え、未来へと繋いでいく物語です。
震災直後の変わり果てたふるさとにカメラを向けた監督、宍戸大裕さんにインタビューしてきました。

犬と猫と人間と2

ブリオ
今回この映画を作る最初のきっかけを教えてください。
宍戸監督
震災後とにかく宮城に帰りたい、実家に戻りたいと思い、3月19日に宮城県の名取市に帰りました。帰る3、4日前に前作「犬と猫と人間と」の飯田監督に連絡し、被災地の様子を記録するならと、持ち込む機材などについてアドバイスをもらいました。それとたまたまその年の5月に「犬と猫と人間と」の上映会をアニマルクラブ石巻で行う予定だったのですが、代表の阿部智子さんと連絡が取れず様子をみてきて欲しいと頼まれました。
ブリオ
震災後の様子を見てどう感じましたか。
宍戸監督
沿岸まで数kmの場所にある名取市閖上(ゆりあげ)、そこは中学生の頃、部活の対抗試合でよくサッカーをしていた場所です。僕はその場所の全てがなくなっていたのを見て言葉を失いました。
街では、住民のみなさんが壊れた家の片付けを淡々としていて、静けさがとても印象的でした。
よく「東北の粘り強さ」みたいなものを賞賛する報道がありましたが、僕はその一言に抵抗を感じました。そんな一言ではないんだ、あまりにも重く苦しい悲惨な出来事に、淡々と向き合うしかないんだと。

犬と猫と人間と2

ブリオ
映画を撮影していく中で気をつけたことはありますか。
宍戸監督
最初の頃、被災した人たちに何をどう聞いていいか分からず戸惑っていました。
「今どうですか」とたいていは被災した話しを聞くのですが、傷口に塩を塗るように思え、またカメラが一つの暴力に感じ、相手はどう思うか、傷つけてしまわないだろうか…となかなか距離を縮められませんでした。
そんな時、映画にも出てくる五井美沙さんの妹さんから、姉の絵のことを伝えて欲しいといわれました。
南相馬の商店のご夫婦や大漁歌の民謡保存会のおじさんたち、コロスケの飼い主さんの磯崎とし子さん達と話しをするようになり、みなさん話したくないわけではなく、忘れて欲しくないと思っていることを知りました。

犬と猫と人間と2

ブリオ
監督自身この制作をきっかけに影響されたことはありますか。
宍戸監督
震災をきっかけに、家も家族の命も「突然」何もかもなくなった方々の話しを聞きました。
「突然の喪失」
普通に過ごしていても突然明日にはなくなってしまうかもしれない、そんな思いを抱くようになり、一日一日出会う人との時間を大事にしたいと思うようになりました。
動物は、子供の頃から犬や猫に囲まれた生活で、高校までは獣医になりたいと思っていたほど好きでした。震災をきっかけに、人が飼育している犬や猫や牛などの動物に対しての責任の重さを感じました。

犬と猫と人間と2

ブリオ
最後に東日本大震災と被災動物について、今私たちができること、そしてメッセージをください。
宍戸監督
出来ることはたくさんあります。愛護団体の支援者リストを見ると、全国そして海外から今でも支援が続いています。確かに震災はまだ終わっていません。だからこそ今もまだ続いてると話題を口にする事が支援のきっかけになると思います。
災害は人ごとではないし、どこでだって起きる可能性があります。だからそう感じてもらうためにこの映画を見てもらいたい。
そして命を守ることは、飼い主の権利でも義務でもあるので、緊急時は必ず命を守りぬいて欲しいと思います。そのあとのことはまず命を守ってから考えればいい。みんなで話して現場ですみ分けが必ずできます。

被災動物について

犬と猫と人間と2公式サイト被災動物の状況

東日本大震災では多くの人と動物が被災しました。ですが被災した動物の数は、自治体でも把握できていません。
今なお被災地での保護活動は続いています。

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プロフィール

監督 宍戸大裕さん

監督 宍戸大裕さんの紹介

1982年、宮城県仙台市生まれ。宮城県名取市在住。 学生時代、本作のプロデューサーでもある映像作家の飯田基晴氏や土屋トカチ氏(『フツーの仕事がしたい』監督)が主催する映像サークル「風の集い」に参加し、映像制作を学ぶ。 学生時代の作品に、高尾山(東京)へのトンネル開発計画と、それに反対する住民による自然保護運動の姿を追ったドキュメンタリー作品『高尾山二十四年目の記憶』がある。福祉関係のNPO勤務を経て、現在は映像製作に携わる。

監督ブログ

犬と猫と人間と2

映画「犬と猫と人間と 動物たちの大震災」

2013年 日本
6月1日(土)よりユーロスペースにてロードショー、ほか全国順次公開

監督・撮影
宍戸大裕
構成・編集・プロデュース
飯田基晴
公式サイト
犬と猫と人間と2

犬と猫と人間と2

震災後ようやく帰れた自宅には愛犬モモの姿はなかった。必死にモモを探す夫婦の悲しみと、うけとめなくてはいけない現実。
津波で荒れ果てたお好み焼きの再開を目指すマスターと、2匹の野良猫みーちゃんとの出会い。
警戒区域に取り残された動物たちへのもとへ通う愛護団体やボランティアの活動、そして被爆して取り残された牛たちを地元畜産農家とボランティアによる「生かす」取り組み。

「犬と猫と人間と2」は、懸命に生きる動物たちの命と向き合う物語です。未来につなぐために一人でも多くの方に、見て感じて今もなお続く現実を広めて欲しいと願います。

物腰が柔らかく謙虚な印象の宍戸監督は、こちらの質問にひとつひとつ丁寧に答えてくださいました。 監督、力強いメッセージをどうもありがとうございました!